「オンラインで小さな広報ゼミを主催してみたいなあ…」と、最近ぼんやり考えるようになりました。が、しかし、「自前で小さくやる」というのは、考えれば考えるほど大変です。いろいろと。(「トナリノ広報部」さんなんて、本当にちゃんとしていてすごいです!)
そんな折、「オンラインイベントのことなら何でも聞いてください!」と、頼もしい宣言をする友人(Peatix japanの白勢竜彦さん)が現れたので、本当に色々相談してみました。つい先程、Peatix主催のオンラインイベント上で。
とっても有意義だったので、そこで出た話のメモなどを、ちょっと簡単にまとめてみますね。
以下、白勢さんに応えてもらったり、トークに参加された方から聞いたことなどをざっくりまとめたメモです。
オンラインイベントは、「1対n」「双方向」「一部が双方向」など参加者がどのぐらい発言したり、コメントしたりすることを求めるかによって、使うツールや設計方法が変わってくる。関わりは何割つくる?
… イメージしてるゼミの場合、基本的には「全員が参加」かな…
ZoomとYouTube Liveを組み合わせれば、ディスカッションする人はZoomに入ってもらって、聞くだけのひとはYouTube(限定公開でも可)へ誘導するという、参加方法のレイヤーを分けられる。「きく」「相談する」「話し合う」の場所を分けるのもあり。
… 面白そう! 広報ゼミの場合は悩みや事業のことを公開しないといけないからひらけないけど、中間発表会とかお試しの会では使えそう。
オンラインイベントの良さは、何よりも「気軽さ」。たとえば、Zoomイベントでもトークゲスト意外は「顔出しなしでミュートにして、ラジオみたいに聞いててもいいですよ」というやり方もあるし、議論はチャットだけという手も。Zoomの質問機能なんかもいいかも。
… 今回のイベントもラジオ形式だったけど、確かに気軽だった。ゼミには向かないけど他のイベントでやってみたい。
Zoomなら「高度な共有」オプションで音楽も共有できる。 ワークをはさむようなイベントだったら音楽の用意は雰囲気づくりに関わってくる。
オンラインツールを使って集まったとして、その様子を記録してアーカイブするかどうかはよく考えて決めたほうがいい。もちろん参加できない人へのフォローアップにはなるけど、アーカイブがあるからいいやと安心して欠席することもあるし。
… 広報ゼミをするなら、内容が残ると安心して話せないかも。なくていいかな。
ゼミ方式の場合、皆で集まるイベント的な時間だけでなく、そのあとの連絡やディスカッション、資料共有などのコミュニケーションスペースが肝。選択肢としては「Slack」「Facebookグループ」「LINE オープンチャット」「Discord」などもあるけど、使い手によって向き不向きがある。
… Slackはリテラシーの差がコミュニケーションの差になりがち。Facebookも普段使わない人にとっては過疎化しやすい。「Slackの説明会をひらいた上で使いつつ、LINEでサマリー連絡をしている」なんて試みもあるとトーク参加者の人に聞いた。案外、最初は一方向に届くメールマガジンでもいいのかもしれない。コミュニケーションスペースでの「入りにくさ」がゼミそのものへの「参加しにくさ」になるのは避けたいなあ。
スライドやテキスト、記録物などの資料はコミュニケーションツールとは分けて考えて、Google Driveで共有するぐらいでいいのではないか。
何にぐらいのコミュニティにするかが大事。オンラインディスカッションは5人ぐらいまでが限界かなというのが体感。
… ゼミとしてはなんとなく8人ぐらいが限界な気がする。離脱することも含めつつ、お互いの情報共有をするにも人数が多いと限界があるので。(この感覚には他の参加者からも共感がもらえたのでこのぐらいがMaxになりそう)
小規模で継続的に議論ができる実践者のグループをつくろうとするならば、なんらかのフィルター的なものは必要かも。「悩み」とか抱えている現場の情報を事前に聞くとか、価格や申し込みフローもフィルターになるかも。
… 面談という手もあるけど、会うと断りづらい…申込み者とゼミ参加者にそれこそ参加のレイヤーを分けた情報提供をできるといいのかな。
以上、メモでした。
考えるべきことの整理ができてとてもよかったです。オンラインイベントって、デスクトップで簡単にできるように思えますが、実際は準備も考えることも、横断する機器やツールも意外と複雑です。しかもそれをあえて「自前で小さく」やろうとすると意外と大変。オンラインであるかどうか以前に「どんな目的でどんな人と一緒にどんな場をつくりたいのか」という本質的なところに戻っていくんだなあ……という気づき。
白勢さんありがとうございました!
オンラインイベントを有料でやりたいというかたはぜひPeatixの「イベント視聴ページ」を使ってみましょう〜。(頼まれてないけどお礼に告知しておきます↓)
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“機転をきかせて起点をつくる”「きてん企画室」の代表/プランナー。文化・デザイン・ものづくり分野の広報コミュニケーション活動をサポートしています。出版社やデザインカンパニーの広報PR/編集職、文化財団の中間支援兼コミュニケーション職を経て独立。