*本記事はアーツカウンシル東京在職時に執筆していたMedium Magazine「ヤギに手紙を届ける」から転載しました。
「あの、ちょっと聞いてもいい?」
日曜の昼下がり、わたしが洗濯物を干していると、サンフランシスコで暮らす友人から突然メッセージが飛んできました。(という書き出しは、オシャレかなと思って書いてみたけど、オシャレなのはサンフランシスコ暮らしの友人であって、自分ではないという現実。)
「なんでMediumで書きはじめたの?」「ああ、その話!」
そうそう、自分の考えていることを、考えてきたことを、ちゃんと自分自身の責任で言語化しよう…と腹をくくって半月。Mediumでコミュニケーション・デザインのPublication(テーマ別のまとめページ的なもの)もつくってみて、わりとよく書いています。いまのところ。
でもその友人が気づいたように、わたしは、他にもWordpress.comで暮らしと鑑賞のブログを書いてきたし、あと記録とコミュニケーションを考えるブログも書いているし、Tumblrもまたブログ的に使ってます。他にも色々ある。もちろん、FacebookやTwitterに直接書くことだってできるわけです。
なのになんでMediumなの? ストックするならサイト(楽なのはWordPress)つくったほうが良くない? というのは、ナイスな質問。さすがコンテンツが得意なウェブディレクター…!
以下、だだだーっと書いてみたのはこんな理由でした。
ということで、Mediumの思想と可能性に興味があって、実験してみたくて、あとはテキストを共有するツールとして書きやすい・読みやすいというのが理由でした。
本当はあちこちに情報が散らばるのは非効率的だし、色の強いサービスに乗っかりすぎると運営社の方針に左右されるからリスクは高いのですが、それはそれ。器で悩んで書けなくなるぐらいなら、書きたいときに書きやすい器で書いたほうがいいかなと思っています。集約の方法はいくらでもあるし。(それは仕事の場合も同じこと)
わたしの使い方としては、Mediumは半径50mぐらいの人に毎日届けられる内容で、でもちゃんとオープンに発信できるレベルのことばと思考を整理したコンテンツを。WordPress.comはもう少しビジュアル要素にも気を使って、サイトごとにテーマも分け、検索流入も見据えたコンテンツを。で、それらをまとめるのにTumblrを使ってポータル化し、発信は自分のFacebook。という全体設計でいまのところ考えています。
なんて話をしたら、友人がまとめてくれました。
「登山に喩えると、ベースキャンプはWordPressで、俯瞰する地図がTumblrで、登頂するための道具がMediumってことかな」
と。
お上手!
創さん、ナイスな質問と応援をありがとうございました。流石です。ではなぜ山に登るのかは…また追って書きます。
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“機転をきかせて起点をつくる”「きてん企画室」の代表/プランナー。文化・デザイン・ものづくり分野の広報コミュニケーション活動をサポートしています。出版社やデザインカンパニーの広報PR/編集職、文化財団の中間支援兼コミュニケーション職を経て独立。