ハレンチなほどオープンにしたところで、何も失わない。きっと。

ハレンチなほどオープンにしたところで、何も失わない。きっと。

日記 - 2019.11.26

2014年から、広報講座やセミナーで使用したスライドをほぼすべて公開している。

場合によってはわざわざ字幕的な情報を追加し、読みやすく編集してからアップロードしている資料もある。もちろんすべてオリジナルだ。

「オープンマインド」と呼べば聞こえはいいけれど、活動記録や情報開示に対しての変質的なこだわりが起点にあるので、どちらかといえば「ハレンチ」の部類だと思う。(ちなみに自分には、スライドに限らずあらゆることを記録し開示する癖があって、こんな取組みあんな記録も手掛けてきた)

そのハレンチの極み的に、明日はついにマネージャーとの法人化会議まで公開することになった。そのあたりはプラスグラフ・福島さんという、別の変態さん(褒め言葉)が企画したことなので詳しくはこちらのnoteをどうぞ。

ハレンチなほどオープンにして、良いことはたくさんある。 

全公開には、良いことがたくさんある。

スライドに限って言えば、公開してしまうことで資料の使い回しができない。ひとの批評の目に晒される。知らないうちに知らない場所で使われる可能性がある。能力や知識のレベルが筒抜けになり、嘘がつけなくなる。いい歳して変なポンチ絵を描いていることがバレてしまう。

これらはわたしにとって(わたしの仕事にとって)すべて良いことだ。 

同じ内容を何度も話し続けるという苦行をしなくていいし、相手に合わせて切り口を変える企画のトレーニングになる。人に見られる緊張感は品質の向上につながるし、誰かが現場で活用してくれたらモチベーションも上がる。

なにより仕事に関する考え方や、コミュニケーションのトーン、キャラクターを公開することで、わたし自身と他者の間のミスマッチが減る。(誤解されがちだけど、パブリックリレーションズの基本は、「拡散」ではなく、「ミスマッチを減らす」だ!)

ひらいたところで、何も失わない。

なにより、ひらいたところでわたしは何も失わない。だったら、公開してしまったほうがいい。

というか、価値や信頼を失わないように「ひらく」ことがひとつの技術であると思う。そんな実験でもある。

……と、偉そうに書いてみたけれど、結局は癖(へき)とか性(さが)なのかなぁ、と内心気づいてきた今日この頃。

明日のイベント、お待ちしています。元気だったら預金額も公開します。…いや、どうかな。

*もちろん、参加者や主催が不利益を被るようなことは公開しませんし、許可もとりますよー!

中田一会 (なかた・かずえ)

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中田一会 (なかた・かずえ)

“機転をきかせて起点をつくる”「きてん企画室」の代表/プランナー。文化・デザイン・ものづくり分野の広報コミュニケーション活動をサポートしています。出版社やデザインカンパニーの広報PR/編集職、文化財団の中間支援兼コミュニケーション職を経て独立。

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