一緒に同じものをみること、チームの練習。

一緒に同じものをみること、チームの練習。

日記 - 2025.11.26

体制変更から3ヶ月たちました

こんにちは。きてん共同代表の中田です。

社名を変えて、共同代表体制になって、会計室ができて、メンバーが4人になって、3ヶ月が経とうとしています。

わたし自身の仕事内容はそこまで変わってないのですが、一人会社だった頃と比べると、たしかに変化は起きています。

「この経費つかっていいかな?」と相方代表に相談するようになったし、四人で集まって仕事する日ができたし、年末に忘年ビンゴ大会もできます。すごい。特にビンゴ。

先週、塩もつ鍋を4人でつついているときにふと、「会社らしい体制になったんだなぁ」とじーんとしてしまいました。

ちなみによく聞かれる質問のナンバーワンは「広報と会計を同じ会社でやる意義は?」です。これにはまったくもって明確な答えはなくて、「このメンバーで会社をやることに意義があるんです」と答えることにしてます。その話はまたおいおい。

「遠足」で練習中

そんな新体制になってから自然にはじまった社内活動が「遠足」です。

展覧会や舞台公演などを一緒にみにいくレクリエーションのことで、なんとなく月1、2回のペースでやっています。

この3ヶ月のあいだに、東京国際ろう芸術祭、贅沢貧乏公演、千葉国際芸術祭…などに遠足しました。必ず全員参加というわけでもなく、そのとき行けるメンバーで行ってます。

この活動の大事な点は、「同じものをみること」。

同じものをみて体験して、異なる受け取り方をそれぞれがするんだなと確認すること。

意見や感性を同化するのではなく、日常で「あのときのあれさ」と話し合うための「例」を増やすこと。

日頃は話題にできないことを、作品や体験を介して話してみること。移動中にくだらない雑談をすること。好きなものや苦手なことを知ること。無言の時間にも慣れること。

まだまだ練習中だけど、遠足を通して、わたし達は、少しずつチームになっていくんだろうなと予感しています。

そして私も少しずつ「経営者」になっていく練習をしている感じ。

さて、次は何をみようかなと楽しみにしています。

11月の遠足で出かけた「千葉国際芸術祭2025」にて。安西剛《壊されたGiant Micro Prastic》は、会期中の作品損壊という出来事を巡り、アートの場のありかた、芸術祭運営のありかた、作家・鑑賞者・運営の距離、作品概念のありかた……を問う展示でした。私自身も関係者としてことばにしがたい感覚をいくつも抱えていて、そのことも含めてみんなで「みる」時間が大切だったと感じました。
追伸:この記事の下書きを書いたあと、私が企画したトークイベントで、国立アートリサーチセンター主任研究員・稲庭彩和子さんが「バウンダリーオブジェクト」について話してくださいました。まさに! そのとおりだ! と感じたのでした。
中田一会 (なかた・かずえ)

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中田一会 (なかた かずえ)

事業のきてんをつくるバックオフィスカンパニー〈株式会社きてん〉の代表取締役/きてん企画室ディレクター/プランナー。さまざまな組織の広報コミュニケーション活動をサポートしています。広報PR/編集職、文化財団の中間支援兼コミュニケーション職を経て独立。

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