こんにちは。きてん企画室の中田です。
春爛漫。日差しが暖かくなり、桜が咲き、あちこちで青葉を見かけるようになると、何か自分にもむくむくと力が湧いてくるような気がします。
一方、さまざまな人の生活や仕事の転機がSNS上に溢れる季節でもあるので、自分はやるべきことがちっともできてないような、遅れをとったような、そわそわした気分も抱えます。春ってせわしないですね。
自分の場合、今年度は関わってきた物事がどんどん忙しくなる山場になりそうです。ということで、今日の日記は自分のためのチャレンジポイントを書いておこうと思います。
(そして来年度見直すのです。どきどきしながら……)
創刊から担当し、現在も編集長を務めている“福祉をたずねるクリエイティブマガジン”こと、マガジンハウス〈こここ〉が今月4周年を迎えます。人に恵まれ、機会に恵まれ、たくさん支えられてここまできました。3周年の時点で黒字化も果たし、ほっとしています。
メディアとしてある程度色も出てきたし、記事は800本以上公開してきたし、型もできてきたと思います。5年目の今年は、足腰をしっかりさせるような事業の基盤づくりに取り組みつつ、一度できあがった型を揺さぶって疑って組み直すようなこともしたいです。慢心せずに、どうしたらもっと面白いことができるか悩みながら実現していきたいです。
そのためにもメンバーとちゃんと話し合い、よい「場」としてのメディア事業とはなにかに向き合いたいと思います。
昨年から関わっている「千葉国際芸術祭2025」は、今年、トリエンナーレとして初回の本番を迎えます。広報コミュニケーション活動の責任者として関わっているものの、情報発信以前の情報整備や体制づくりに奔走しているのが現実。立ち上げって大変!
とはいえ、生活圏である千葉市で仲間が増え、日々議論しながらがんがん進めいくスピード感と、「やったことないぞ!」の連続に興奮する日々を送っています。“楽しい”と”大変”はセットですね。
こちらはむしろ型をちゃんとつくるのが目標です。特にわたし一人ではとても回せない規模なので、行政・企業・フリーの専門家がタッグを組むチームプレイの在り方をどのように設計できるかが関心事。あとテーマ性の高いトークシリーズなどもここで企画してみたいです。
どんなに頑張っても「広報が足りてない!」と言われるのは(実際は「広報」の話じゃないことも多いものの)よくあることなので、四十路までに鍛え上げた鉄のハートで受け止めつつ、本質的に必要なことは何かしつこく問い続け、仲間と実践していきたいです。
現場担当ではなくディレクションという役割でどう力を発揮できるかが肝だなと思っています。頑張ろう。
今月から清泉女子大学 地球市民学科の非常勤講師として、社会課題を解決するメディア1という授業を受け持ちます。何年も前からきてん企画室の活動を応援してくださっている、兼清慎一先生が誘ってくださったのがきっかけです。
正直、わたしの仕事はアカデミックな研究活動ではないし、わたし自身は学士しか持っていないし、実務をひたすらやってきただけなので大学で教えることには自信がありません。
悩みを正直に伝えると、「中田さん、ケーススタディってとってもアカデミックな学びなんですよ。そしてわたしはあなたの抱えてきたケースは現代的な学びがあると思うんです。分野じゃなくて、中田さんのお仕事そのものを学生に触れてほしいと思うんです」と兼清先生が力強く励ましてくださって、気合いが入りました。
授業テーマは「生きやすい社会のための広報・PR・コミュニケーションデザイン」。自分の経験を学生に授業として提供することそのものの在り方を開発していきたいです。どうせやるなら、楽しく、相互に気づきがあるような、いい授業をつくりたい。2、3年後に兼清先生とコミュニケーションに関する本がつくれたらいいなと密かに思っています。
昨年から通っている日本社会事業大学 通信教育科 社会福祉士養成コースは今年で修了予定。なんとかここまで課題を落とさずにやってきました。220時間の施設実習もよくやりきったなぁと、我ながら褒めたい気持ちでいます。いや、その前に、働きながら資格を目指す大変さを想定していなかった過去の自分にツッコミを入れたい……。
そもそも資格が目標ではなく、社会福祉における守破離の「守」を学ぶためにはじめました。ところが実際勉強してみると……面白くて、面白くて。原典や歴史から遡って考えていくと世界の見え方が変わります。授業で学んだ「ソーシャルワーカーのグローバル定義」は、ソーシャルワークに限らず、わたしが関わるあらゆる分野に触れる思想だと感じていて、あちこちでその話をしています。本当に面白いです。
ここまで頑張ってきたからには、なんとか国家試験合格も目指したい。年明けが受験なので、頑張りたいと思います。
そして最後に。今年一番の大仕事は、きてん企画室の改革です。わたしの個人事務所・一人会社として運営してきたきてん企画室を、いよいよちゃんと「会社らしい会社」に刷新したいと思っています。
スタッフを増やすの? 規模を大きくするの?ちゃんとした オフィスを持つの? ……など、いろいろ想像してもらえそうですが、斜め上の方向にびゅんと舵を切ろうとたくらんでいます。
わたしが一人で会社を運営するよりももっと続くように。もっと信頼してもらえるように。もっと面白い工夫と挑戦ができるように。もっと働くことが社会につながるように。
これは本当に楽しい挑戦で、なおかつ、なかなかアクロバティックな方法を考えています。来春にはちゃんとお知らせするので楽しみにしていただけたら嬉しいです。
以上、2025年春の近況と目標とチャレンジポイントまとめでした。
いろいろやりすぎだな、活動過多だなと思いつつ、「種まき→手入れ→収穫→土づくり」「基盤づくり→型づくり→型の刷新」をぐるぐる繰り返している自分としては、それぞれが根のところは繋がっていて、いい感じのバランスだなと満足しています。
あとはとにかく倒れないことだけ頑張りたい!! ペースを保つことは大事にしていきます。
どうぞ引き続きよろしくお願いします。
追伸:〈こここ〉でラボマネージャースタッフを募集しています!
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“機転をきかせて起点をつくる”「きてん企画室」の代表/プランナー。文化・デザイン・ものづくり分野の広報コミュニケーション活動をサポートしています。出版社やデザインカンパニーの広報PR/編集職、文化財団の中間支援兼コミュニケーション職を経て独立。