2024年7月5日、宮城県仙台市の社会福祉法人ライフの学校で「広報入門講座&ワークショップ」が開催され、きてん企画室代表・中田一会が講師を務めました。
ライフの学校の職員の方々に向け、「そもそも広報とは?」「なぜ福祉の法人で広報が必要?」など、”起点”に立ち戻る問いかけをしながら「ステークホルダー図ワーク」や「キャッチボールシートワーク」を実施しました。
ライフの学校は、高齢者介護や障害者福祉、保育などさまざまな福祉事業を複合的に展開する社会福祉法人です。広報誌「ライフの学校新聞」の執筆編集や各種SNS運営などの広報活動は、多様な職種の方々が「広報委員」として持ち回りで担っています。
このように福祉の法人においては多くの場合、現場職員が兼務で広報を担当しています。実際の事業をよく知るスタッフが広報を担うのは心強い一方で、多忙なためモチベーションが保てなかったり、広報経験がないことに不安を感じたりすることが課題です。
そこで今回の講座は、「そもそも自分達の周囲にはどんな人がいて、誰に何が伝わったら目的に叶うのだろう? なんのための広報活動なんだろう?」と改めて考え、職員同士が話し合うきっかけづくりを目指して開催されました。
一回の講座でできることは限られていますが、共通の言葉や課題さえ持てれば、その後は話し合いながら改善もできるはず。特に福祉職の方々は、相手に合わせたコミュニケーションが得意な人が多いので、本質的に広報に向いていると思います。
ライフの学校では、今後もコミュニケーション活動に関わる講座やワークショップに取り組んでいく予定だそう。地域の社会福祉を支える活動体の「きてん」として、豊かな知恵と経験が蓄えられていくことを期待しています。
お声がけいただいた皆さん、ありがとうございました!
「漠然と自分たちの思う広報を行なっていたが、今回の研修でそもそもを学び、広報とはキャッチボールで伝える先の相手を明確にすることの大切さを学んだ。私たち広報チームに足りない部分が見えてきたように感じる。自分たち一方向からの投げかけになっていたと気づくことができた」
「広報は信頼関係を築くことについて学び、発信をする人と受け取る人とのキャッチボールが大切だということにインパクトを受けました。相手とのキャッチボールは、広報だけでなく普段仕事をしている中でパートナーや他スタッフとの関わりの中でも必要な部分となってくるので、広報と交えながら新しい視点でも学べることができ良かったです。グループワークも多くあり、その中でも相手とのキャッチボールを活用することが出来ました」
「広報の研修は今まで参加したことがないので、凄く貴重な時間でした。文章力も必要ですが、大事なのは想像力でどんどんアイディアを出すことで面白いことや他の人が思いつかないような事が出てくるんだなと感じました」
(参加者アンケートより)
Text by
“機転をきかせて起点をつくる” 千葉のちいさな企画事務所。
文化、デザイン、ものづくり、地域に関わる組織の広報コミュニケーション活動をお手伝いしています。